いよいよ迎える小学校受験の試験当日。
これまで親子で一緒に準備を重ねてきたからこそ、保護者の方も緊張や不安を感じることと思います。
「いつもどおりにできるだろうか」
「先生のお話をきちんと聞けるだろうか」
「何と声をかけて送り出せばよいのだろう」

励ましたい気持ちが強いほど、つい言葉が多くなってしまうこともあります。
しかし、試験当日にお子さまが必要としているのは、新しい注意や特別なアドバイスではありません。大好きな保護者の方から「大丈夫」と信じてもらえる安心感です。
今回は、試験当日に心がけたい声かけと、保護者の方にできるサポートについてお伝えします。
当日の朝は「いつもどおり」を大切に
試験当日の朝は、できるだけ普段に近い雰囲気で過ごしましょう。
保護者の方が何度も時計を確認したり、持ち物を慌ただしく確認したりしていると、お子さまにも緊張が伝わります。
準備はできるだけ前日までに済ませ、当日は時間に余裕を持って行動することが大切です。
朝の声かけも、特別なものにする必要はありません。
「よく眠れた?」
「朝ごはんを食べて、元気に出発しようね」
「今日もいつものようにやってみよう」
このような穏やかな言葉で、一日を始めてください。

「絶対に間違えないでね」
「今日が一番大事な日だからね」
「合格できるように頑張ってね」
といった言葉は、保護者の方に悪気がなくても、お子さまには大きなプレッシャーになることがあります。
会場へ向かう途中に注意を増やしすぎない
試験会場へ向かう途中、「あれも確認しておきたい」「これも忘れないように伝えたい」と思うかもしれません。
けれども、直前にたくさんの注意を受けると、お子さまは何を一番大切にすればよいのか分からなくなってしまいます。
「先生のお話を聞いてね」
「ご挨拶を忘れないでね」
「お友だちに優しくしてね」
「分からなくても最後まで考えてね」
どれも大切なことですが、一度にすべてを伝える必要はありません。
どうしても伝えたいことがある場合は、お子さまに合った一つか二つに絞りましょう。
例えば、
「先生のお話をよく聞けば大丈夫だよ」
「困ったときは、落ち着いて考えてみようね」
と、短く分かりやすく伝えるだけで十分です。

移動中は試験の話ばかりをせず、外の景色を見たり、普段と同じような会話をしたりして、気持ちを落ち着かせてあげましょう。
緊張している子には、緊張を否定しない
試験前に「緊張する」「行きたくない」と言うお子さまもいます。
そのような時に、
「緊張しなくて大丈夫」
「怖くないでしょう」
「せっかく練習したのだから、しっかりして」
と言いたくなるかもしれません。
しかし、「緊張してはいけない」と思うほど、お子さまの不安が強くなることがあります。
まずは、
「緊張するよね」
「初めての場所だから、ドキドキするね」
「緊張していても大丈夫だよ」
と、その気持ちを受け止めてあげてください。
緊張することは悪いことではありません。一生懸命取り組んできたからこそ生まれる自然な気持ちです。
「先生のお話を一つずつ聞けば大丈夫」
「できることからやってみよう」
「終わったらここで待っているからね」
と伝えることで、お子さまは安心して次の一歩を踏み出しやすくなります。
別れ際の言葉は、短く温かく
試験会場でお子さまと離れる時は、保護者の方にとっても緊張する瞬間です。
ここで心配そうな表情を見せたり、何度も注意を繰り返したりすると、お子さまは「何か大変なことが始まるのかもしれない」と不安になります。
別れ際には、笑顔で短く送り出しましょう。
「いってらっしゃい」
「いつものあなたで大丈夫」
「楽しんできてね」
「終わったらここで待っているね」

そして、お子さまが先生について歩き始めたら、落ち着いて見送りましょう。
保護者の方の穏やかな表情は、お子さまにとって大きな安心につながります。
「全部できた?」と聞かない
試験が終わって戻ってきたお子さまに、最初に何と声をかけるかも大切です。
保護者の方は、どのような問題が出たのか、きちんと答えられたのか、失敗しなかったかをすぐに知りたいと思うでしょう。
しかし、会場から出てきたばかりのお子さまに、
「全部できた?」
「間違えなかった?」
「何を聞かれたの?」
「お友だちはできていた?」
と質問を重ねると、緊張から解放されたばかりのお子さまが疲れてしまいます。
まずは、
「おかえりなさい」
「よく頑張ったね」
「元気に戻ってきてくれてうれしいよ」
と、無事に終えたことを受け止めてあげてください。
お子さまが自分から話し始めた時は、内容を評価せずに聞きましょう。
「それは違うでしょう」
「どうしてそう答えたの?」
と、その場で間違いを指摘する必要はありません。
試験を最後まで受けて戻ってきたこと自体が、その日のお子さまの大きな頑張りです。
思うようにできなかった時の声かけ
試験後、お子さまが「できなかった」「失敗した」と落ち込むこともあります。
そのような時は、無理に「できているはず」と励ますよりも、まず悔しい気持ちを受け止めましょう。
「悔しかったね」
「一生懸命考えたんだね」
「最後まで取り組めたことが大切だよ」

一つうまくできなかったとしても、それだけで試験全体が決まるわけではありません。
また、お子さまが「できなかった」と感じていても、学校側が同じように評価しているとは限りません。
保護者の方もその場で結果を予想せず、お子さまの頑張りを認め、気持ちを次へ切り替えられるように支えてあげてください。
複数の学校を受験する場合も、終わった試験を長く振り返りすぎないことが大切です。反省点を伝える必要がある時は、お子さまが十分に休んでから、短く前向きに伝えましょう。
保護者の方もご自身の気持ちを整えましょう
試験当日は、お子さまだけでなく保護者の方も緊張します。
「これまで頑張ってきた力を発揮してほしい」と願うのは、当然のことです。
だからこそ、会場へ向かう前に一度ゆっくり息を吐き、ご自身の表情や声の調子を整えてみてください。
お子さまは、保護者の言葉だけでなく、表情や雰囲気からも気持ちを感じ取ります。
完璧に落ち着いている必要はありません。少し緊張していても、笑顔でそばにいるだけで、お子さまは安心できます。
「ここまで一緒に準備してきた」
「この子なりに力をつけてきた」
「今日はこの子を信じて送り出そう」
そう思って見守ることが、当日にできる何よりのサポートです。
当日の声かけで大切にしたいこと
試験当日の声かけで大切なのは、子どもを動かすための言葉ではなく、安心して力を出せるようにする言葉です。
- 注意は増やしすぎず、短く伝える
- 緊張や不安を否定せず、受け止める
- 別れ際は笑顔で送り出す
- 試験後すぐに出来栄えを確認しない
- 結果ではなく、最後まで取り組んだことを認める
受験当日は、これまで身につけてきた力を確認する日です。直前の一言で、お子さまを急に変えようとする必要はありません。
最後に
試験会場へ入っていくお子さまの後ろ姿を見て、これまでの日々を思い出す保護者の方も多いことでしょう。
思うように進まない日も、親子で悩んだ日もあったと思います。それでも、お子さまは一つひとつの経験を重ね、確実に成長してきました。
試験当日は、
「いつものあなたで大丈夫」
「先生のお話をよく聞いて、楽しんでおいで」
「終わったら笑顔で会おうね」
という気持ちで送り出してあげてください。
保護者の方から信じてもらえているという安心感は、お子さまが自分の力を発揮するための大きな支えになります。
キッズさくらカレッジでも、これまで積み重ねてきた力を信じ、一人ひとりのお子さまが自分らしく試験に臨めるよう、最後まで温かく支えてまいります。
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