年中の10月は小学校受験準備のスタートライン
小学校受験を考え始めた保護者の方から、よく次のようなご相談をいただきます。
「受験の準備は、いつから始めればよいのでしょうか」
「年中の今からでは、まだ早いですか」
「何から取り組めばよいのか分かりません」

千葉県・茨城県の私立小学校入試は9月・10月がほとんどです。
多くの幼児教室では、10月または11月から新年度の年長クラスが始まります。そのため、年中の秋は、小学校受験に向けた準備を本格的に始める一つの節目となります。
ただし、受験準備を始めることは、急に勉強の量を増やすことではありません。
これから約1年かけて、考える力、話を聞く力、自分で行動する力、友だちと関わる力などを少しずつ育てていく。そのスタートラインが年中の10月です。
なぜ年中の10月がスタートラインなのでしょうか
小学校受験では、ペーパー問題の正解数だけで合否が決まるわけではありません。
学校によって内容は異なりますが、千葉県・茨城県では主に次のような課題が行われます。
- ペーパー
- 行動観察
- 制作・巧緻性
- 運動
- 発表
- 個別考査
- 親子面接
お子さまは、先生のお話を聞いて行動できるか、自分の考えを言葉で伝えられるか、友だちと協力できるか、初めての課題にも取り組もうとするかなど、さまざまな面から見られます。
こうした力は、短期間の練習だけで身につくものではありません。
日々の生活や遊び、教室での経験を重ねながら、少しずつ育っていくものです。だからこそ、年中の秋から時間をかけて取り組むことに意味があります。
最初から何でもできる必要はありません
新しいクラスが始まる時期には、保護者の方が周囲のお子さまと比べて不安になることがあります。
「ほかのお子さんは椅子に座っていられる」
「ペーパーがよくできている」
「自分の子は話を聞いていないように見える」
しかし、年中のお子さまは、それぞれ成長の速さも得意なことも異なります。
最初から長時間集中できなくても、上手に発表できなくても心配する必要はありません。今できていないことは、これから育てていく力です。
大切なのは、お子さまの現在の姿を知り、その子に合った方法で少しずつ力を伸ばしていくことです。
できないことだけを見るのではなく、
「今日は最後まで座れた」
「自分から挨拶ができた」
「分からなくても考えようとしていた」
と、小さな成長を見つけて認めてあげましょう。

年中の秋から育てたい5つの力
1.人の話を最後まで聞く力

小学校受験では、先生から出された指示を聞き、内容を理解して行動することが求められます。
ご家庭でも、すぐに指示を繰り返すのではなく、まずはお子さまが聞いて考える時間をつくってみましょう。
絵本の読み聞かせをしたあとに、
「どんなお話だった?」
「あなたならどうする?」
と話し合うことも、聞く力や考える力につながります。
2.自分のことを自分でする力

着替え、食事、片づけ、持ち物の準備など、毎日の生活には受験につながる学びがたくさんあります。
大人がすべて手伝えば早く終わりますが、お子さまが自分で経験する機会は少なくなってしまいます。
少し時間がかかっても、まずは自分で取り組ませてみましょう。うまくできないときは、すぐに代わるのではなく、必要な部分だけを手伝うことが大切です。
3.自分の言葉で伝える力

小学校受験では、自分の名前や好きな遊びについて答えたり、絵を見て感じたことを話したりする場面があります。
特別な面接練習を始める前に、普段の親子の会話を大切にしましょう。
「楽しかった?」だけで終わらせず、
「今日は何が楽しかった?」
「どうしてそう思ったの?」
「次はどうしたい?」
と問いかけることで、お子さまが経験や気持ちを言葉にする練習になります。
大人が答えを先に言わず、ゆっくり待つことも大切です。
4.友だちと関わる力

行動観察では、友だちと遊んだり、一緒に一つのものを作ったりする課題が行われることがあります。
ここで大切なのは、目立つことや、いつもリーダーになることではありません。
相手の話を聞く、自分の考えを伝える、道具を譲り合う、困っている子に声をかけるなど、その場に応じた関わり方ができることが大切です。
友だちとの関わりは、ペーパー学習だけでは身につきません。さまざまなお子さまと一緒に活動し、うまくいった経験も、思いどおりにならなかった経験も重ねながら学んでいきます。
5.失敗しても挑戦する力

初めての問題や苦手な課題に出会ったとき、「分からないからやらない」と諦めるのではなく、まずは考えてみる姿勢が大切です。
間違えたときに叱られる経験が続くと、お子さまは答えること自体を怖がるようになる場合があります。
間違えたときには、
「よく考えたね」
「違う方法も試してみよう」
「次はどうしたらできそうかな」
と声をかけてください。
正解したことだけでなく、考えた過程や挑戦したことを認めることで、学ぶ意欲が育っていきます。
家庭では何から始めればよいのでしょうか
年中の10月から、毎日長時間ペーパーに取り組む必要はありません。
まずは生活の中で、親子が無理なく続けられることから始めましょう。
例えば、次のような取り組みがあります。
- 朝と帰宅時に自分から挨拶をする
- 脱いだ靴や服を自分で整える
- 食事の準備や片づけを手伝う
- 絵本を読み、親子で感想を話す
- 散歩をしながら季節の変化を見つける
- はさみ、のり、折り紙などを使って遊ぶ
- 今日のできごとを順番に話す
- 約束やルールのある遊びを楽しむ
受験のためだけに特別なことをするのではなく、普段の生活を丁寧に経験することが大切です。
「自分でやってみたい」というお子さまの気持ちを大切にしながら、少しずつできることを増やしていきましょう。
幼児教室を選ぶときに確認したいこと
幼児教室には、それぞれ異なる教育方針や指導方法があります。
教室を選ぶ際には、合格実績や授業内容だけでなく、次の点も確認してみてください。
- お子さまが安心して参加できる雰囲気か
- 一人ひとりの様子を丁寧に見てもらえるか
- ペーパー以外の指導も行われているか
- 行動観察を経験できる機会があるか
- 保護者が相談しやすいか
- 家庭の教育方針と教室の考え方が合っているか
体験授業では、お子さまがすぐに上手にできるかだけで判断する必要はありません。
先生がお子さまにどのように声をかけているか、失敗したときにどのように支えているか、お子さまが授業後にどのような表情をしているかも見てみましょう。
これからの1年を親子の成長につなげるために
小学校受験の準備を始めると、「間に合うだろうか」「もっとやらなければ」と焦ってしまうことがあります。
しかし、受験までの約1年は、できないことを急いで埋めるだけの期間ではありません。
自分でできることが増えたり、友だちと力を合わせられるようになったり、難しいことにも挑戦できるようになったりする、お子さまの大きな成長の時間です。
保護者の方も、結果だけに目を向けるのではなく、お子さまの小さな変化を一緒に喜んであげてください。
最後に
年中の10月は、小学校受験に向けて本格的な準備を始める一つのタイミングです。
とはいえ、最初から何でもできる必要はありません。お子さまの今の姿を出発点として、一つひとつ経験を積み重ねていけばよいのです。
キッズさくらカレッジでは、ペーパー学習だけでなく、行動観察や制作、運動、日常生活につながる学びを通して、お子さまが自分で考え、周囲と関わりながら行動する力を育てています。
一人ひとりの良いところを見つけ、自信を大切にしながら、受験までの成長を丁寧に支えていきます。
小学校受験を考えているけれど、何から始めればよいか分からない方、現在のお子さまの様子について相談したい方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。